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ヒアルロン酸とフィラーは何が違う?1ccの量・必要な本数・注入部位について

「ヒアルロン酸とフィラーは別の治療ですか?」
「1ccで顔全体に入れられますか?」「2ccということは、2本も使うんですか?」
ヒアルロン酸注入について、このようなご質問をいただくことがあります。
特に初めてフィラー治療を受ける方にとって、1cc2ccと言われても、実際にどのくらいの量なのかイメージしにくいのではないでしょうか。ヒアルロン酸フィラーは、ただシワの部分へ注入する治療ではありません。

凹みや溝を補い、失われたボリュームを整え、お顔全体のバランスを調整する治療です。
まずは「ヒアルロン酸」と「フィラー」の違いから見ていきましょう。

ヒアルロン酸とフィラーは別のもの?
結論からいうと、フィラーは注入材の総称で、ヒアルロン酸はフィラーの一種です。
Filler(フィラー)には英語で「満たすもの・埋めるもの」という意味があり、美容医療では皮膚や組織へ注入して、凹みやボリュームを補う注入材を指します。
フィラーにはヒアルロン酸のほか、カルシウムハイドロキシアパタイト(CaHA)やPLLAなど、異なる成分を使用した注入製剤があります。
その中でも、広く使用されているものの一つがヒアルロン酸フィラーです。
そのため、

フィラー=ヒアルロン酸だけではありません。
しかし、日本ではヒアルロン酸フィラーが広く知られていることから、「フィラー」と「ヒアルロン酸」がほぼ同じ意味で使われることもあります。

ヒアルロン酸フィラーは何をする治療?ヒアルロン酸は、もともと人の体内にも存在する成分です。
美容医療では、ヒアルロン酸をゲル状の注入製剤として使用し、凹みや溝を補う、失われたボリュームを補う、輪郭を整えるなどの目的で注入します。

例えば、

  • 法令線
  • マリオネットライン
  • 目の下の凹み
  • 頬のボリュームロス
  • こめかみの凹み
  • あご

など、さまざまな部位に使用されます。同じヒアルロン酸フィラーでも、注入する部位や目的によって適した製剤は異なります。 JUVÉDERM公式製品情報Restylane公式製品情報でも、部位や目的に応じた複数のヒアルロン酸フィラー製剤が展開されています。

ヒアルロン酸1ccってどれくらい?
お料理で使用する小さじ1杯は約5cc(5mL)。
つまり、ヒアルロン酸1ccは小さじ1杯の約5分の1の量です。
「1本」と聞くと多く感じるかもしれませんが、実際の量として見ると、とても少量です。
医師がお悩み部分の改善するために「2cc必要です」とお伝えすると、「2本も使うんですか?」と驚かれる方もいらっしゃいます。
しかし、小さじ1杯が約5mLなので

2ccでも小さじ半分より少ない量です。実際、注入量は部位や凹みの深さ・範囲によって変わり、
例えば、頬やこめかみの凹み、目の下、ほうれい線など、複数の部位にボリュームロスがある場合、1ccを顔全体に分けて注入すると、一か所あたりに使用できる量はさらに少なくなります。
大切なのは本数ではなく、どの部位に、どのくらいのボリュームが不足しているのかです。

ヒアルロン酸は、多く入れれば良いというものではありません。
唇やあごなど、比較的限られた範囲を整える場合は、1cc以下または1cc程度で治療できるケースもあります。
一方、広い範囲の凹みを1ccだけで補おうとすると、変化が分かりにくいこともあり、十分な改善が難しい場合があります。
必要以上に注入することも、必要量より少なすぎることも、自然な仕上がりにつながらない場合があります。

ヒアルロン酸はどれも同じではありません
現在は、さまざまなメーカーからヒアルロン酸フィラーが販売されています。しかし、「ヒアルロン酸」という成分名が同じだから、すべて同じ製剤というわけではありません。

製剤によって、

  • 硬さ
  • 弾力
  • なじみ方
  • 形を保つ力
  • 適した注入部位

などが異なります。

注入する場所に合わない製剤を使用すると、不自然な硬さや膨らみにつながることもあります。
例えば、唇など動きの多い部位と、頬やあごなど形や支えを必要とする部位では、求められる製剤の特徴も異なります。JUVÉDERMRestylaneのいずれでも異なる部位や目的に応じた複数のヒアルロン酸フィラーを展開しています。

どの部位に、どの製剤を使用するかもヒアルロン酸注入では重要です。
ヒアルロン酸フィラーはリスクのない治療ではありません
ヒアルロン酸フィラーはメスを使用せず、比較的気軽に受けられる美容医療として知られています。
しかし、注射だから簡単な治療というわけではありません。
注入する部位によって血管や神経の位置、皮膚や脂肪の厚みは異なります。また、ヒアルロン酸フィラーは製剤によって硬さや弾力、組織へのなじみ方が異なるため、注入部位や目的に合った製剤を選ぶことが重要です。
適切ではない層や部位へ注入された場合、しこりや凹凸、不自然な膨らみ、フィラーの移動などにつながることがあります。
また、頻度は低いものの、フィラーが誤って血管内に入ったり、血管を圧迫したりすることで血流障害を起こし、皮膚の壊死や視覚障害などの重篤な合併症につながる可能性もあります。 U.S. Food and Drug Administrationも、フィラーの重大なリスクとして血管内への誤注入による血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害などを挙げています。
「価格が安いから」「SNSで人気だから」という理由だけで治療を選ぶのではなく、使用する製剤や注入する医師の知識・経験、万が一の際の対応体制まで確認することが大切です。

NIRUNDA CLINICでは2つのヒアルロン酸フィラーブランドを使用しています
ニランダクリニックでは、ヒアルロン酸フィラーとして日本の厚生労働省の認可も受けている安全性の高い製剤、アラガン・エステティックスのJUVÉDERM(ジュビダーム)と、GaldermaのRestylane(レスチレン)のみ使用しています。
現在は多くのヒアルロン酸フィラーが流通していますが、当院ではさまざまなブランドを幅広く使用するのではなく、この2ブランドの製剤を注入部位や目的に合わせて使い分けています。
ジュビダーム、レスチレンともに複数のヒアルロン酸フィラー製剤があり、それぞれ異なる部位や目的に応じた製品が展開されています。

「どのブランドが一番良いか」だけではなく、どの部位に、どの製剤を、どのくらい、どの層へ注入するのかが重要です。

ヒアルロン酸注入は「シワを埋めるだけ」の治療ではありません
「ほうれい線が気になるから、ほうれい線にヒアルロン酸を入れる」
このようなイメージを持っている方も少なくありません。
しかし、ほうれい線や口元の影が目立つ原因は、その部分の溝だけとは限りません。
加齢によって頬やこめかみなどのボリュームが減少し、お顔を支えるバランスが変化することで、結果としてほうれい線や口元の影が目立っている場合があります。
そのため、気になる線だけを見るのではなく、お顔全体を見て、どこでボリュームが失われているのかを確認することが大切です。
例えば、頬やこめかみなど、ボリュームが減少した部分を補うことで、お顔全体のバランスを整え、自然なリフトアップ効果を目指すフィラーによるリフティング(フィラーリフト)という考えやMD Codes®などの考え方も取り入れられています。
「ほうれい線が気になるから、ほうれい線に1cc」と単純に決めるのではなく、頬のボリュームロスを補うことで、ほうれい線や口元の見え方が自然に改善するケースもあります。
大切なのは、シワだけを見るのではなく、お顔全体のバランスを診断し、一人ひとりに合った注入デザインを行うことです。
*「MD Codes®」はアラガンが提唱している注入コンセプト

SNSや症例写真と同じ量が必要とは限りません
SNSでは、
「ヒアルロン酸1cc」「フィラー3本使用」「フルフェイスフィラー」
など、注入量を記載した症例写真を見かけることがあります。
しかし、同じ2cc3ccでも、必要な量や仕上がりは人によって異なります。
骨格、脂肪量、年齢、ボリュームロスの程度、過去のフィラー注入歴によって必要な量は変わります。

SNSや口コミで見た本数を基準にするのではなく、自分のお顔にどの部位へ、どのくらいの量が必要なのかを確認することが大切です。

FAQ

Q. ヒアルロン酸注入は痛みがありますか?
注射針を刺す際にチクッとした痛みや、注入時に圧迫感・違和感を感じることがあります。
ヒアルロン酸フィラーには、基本的に麻酔成分(リドカイン)が配合されており、注入時の痛みに配慮された製剤を使用しています。また当院では、施術前には麻酔クリームを塗布し、できるだけ痛みや不快感を軽減しながら治療を行います。

Q. ヒアルロン酸フィラーはどれくらい効果が持続しますか?
使用するヒアルロン酸フィラーの種類や注入部位、注入量、体質などによって異なります。
一般的には約6ヶ月〜1年程度、製剤によっては18ヶ月〜24ヶ月程度の持続が期待できるものもあり、経過とともに徐々に体内へ吸収されていきます。

Q. ダウンタイムや副作用はありますか?
注射による治療のため、針を刺した部分の赤み、腫れ、内出血、軽い痛みや違和感が生じることがあります。多くの場合は数日〜1週間程度で落ち着き、内出血が出た場合もメイクでカバーできることがほとんどです。
ただし、まれに血流障害などの重篤な合併症が起こる可能性もあります。強い痛みや皮膚の色の変化など、通常とは異なる症状がある場合は、すぐに施術されたクリニックへご連絡ください。

Q. ジュビダームとレスチレンはどちらがいいですか?
どちらが一律に優れているというものではありません。それぞれ複数の製剤があり、硬さや弾力、なじみ方などが異なります。注入する部位や希望する仕上がりに合わせて選ぶことが大切です。

Q. 1ccだけでも治療できますか?
はい。治療部位や目的によっては、1cc以下または1cc程度で治療できる場合があります。
また、まずは1ccから注入し、変化やお顔全体のバランスを確認しながら、その場で追加することも可能です。 一度経過を見てから、後日追加を検討することもできます。
ただし、広い範囲のボリュームロスや複数部位を整える場合は、1ccでは十分な変化が得られないこともあります

Q. 男性もヒアルロン酸フィラーを受けられますか?
はい。男性にも行われる治療です。あごやこめかみの輪郭形成、目の下や頬の凹み、ほうれい線など、気になる部位に合わせて治療できます。